大相撲の幻「後ろ櫓」とは?滅多に出ない理由と技の真相を徹底解剖

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大相撲の幻「後ろ櫓」とは?滅多に出ない理由と技の真相を徹底解剖
大相撲の幻「後ろ櫓」とは?滅多に出ない理由と技の真相を徹底解剖
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🎵 大相撲の幻「後ろ櫓」とは?滅多に出ない理由と技の真相を徹底解剖

大相撲の土俵で繰り広げられる熱戦において、勝負を決する「決まり手」は観客の視線が最も注がれる瞬間の一つです。豪快な寄り切りや鮮やかな下手投げが会場を沸かせる一方、日本相撲協会が定める規定技の中には、長年相撲を見続けているオールドファンですら一度も生で目撃したことがない「幻の技」が存在します。その筆頭格として知られるのが、特殊技に分類される「後ろ櫓(うしろやぐら)」です。

名前は聞いたことがあっても、「具体的にどんな体勢から繰り出すのか」「なぜこれほどまでに見られないのか」を正確に把握している人は多くありません。技の力学的な構造から、伝統技である櫓投げとの決定的な違い、さらには記録に残る実態まで、土俵の奥深さを象徴する超激レア技の深層を解き明かします。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:後ろ櫓は相手の背後に回り込み、太ももを相手の尻や腿に当てて跳ね上げて倒す「特殊技」屈指の難度を誇る決まり手。
  • 要点2:背後を取った時点で「送り出し」が容易であることや、力士の超大型化による負傷リスクが「滅多に出ない最大の理由」。
  • 要点3:幕内本場所での出現記録は極めてゼロに近く、昭和から現代に至るまで土俵のロマンを象徴する幻の技として定義されている。

【徹底解剖】超激レア決まり手「後ろ櫓」の正体と技のやり方

大相撲における勝負の決着は、現在「決まり手 八十二手」および非技(勝負結果)5手によって厳格に判定されています。後ろ櫓は、この82手の中で「基本技」「投げ手」「掛け手」「反り手」「捻り手」のいずれにも属さない「特殊技(全19手)」の一つに数えられています。

具体的な後ろ櫓のやり方は、まず攻める力士が相手の背後、あるいは斜め後方に回り込むことから始まります。相手の胴体を後ろから両腕で抱え込むようにホールドし、自らの太ももや膝を相手の臀部(お尻)や太もも裏に強く当てます。そこを支点にして相手の体を宙に浮かせ(櫓を組み)、バランスを崩させながら後ろや斜め後方へと倒し落とす技です。

正面から組み止める一般的な相撲の攻防とは完全に一線を画し、相手の視界の外側から下半身のテコを利用して持ち上げるため、決まった際の視覚的インパクトは絶大です。相手を高く宙に跳ね上げるような独特の軌道を描くことから、相撲通の間では「最もアクロバティックで美しい特殊技」と称されています。

当時のメディア報道・掲載写真
【検証資料 1】当時のメディア報道・掲載写真(出典:pbs.twimg.com)

「櫓投げ」と何が違う?伝統の四十八手から見る決定的な構造差

相撲ファンが最も混同しやすいのが、江戸時代からの伝統技として親しまれる「櫓投げ(やぐらなげ)」との違いです。かつて横綱・栃錦や大関・増位山らが名手として名を馳せた櫓投げは、相撲の伝統的な分類である「四十八手」の時代から花形技として愛されてきました。

二つの技の決定的な相違点は、「相手の正面から仕掛けるか、背後から仕掛けるか」というアプローチの向きにあります。櫓投げは、正面からがっぷり四つに組み合った状態から、自らの差し手側の太ももを相手の内股に差し入れ、跳ね上げながら豪快に投げ飛ばす「投げ手」です。一方の後ろ櫓は、相手の背後を取っている状態からしか成立しない「特殊技」であり、身体の使い方や重心の移動方向が力学的にまったく異なります。

項目後ろ櫓(うしろやぐら)櫓投げ(やぐらなげ)編集部の見解・評価
技の分類特殊技(19手の中の1つ)投げ手(13手の中の1つ)前後は明確に区別されており判定基準も別個
仕掛ける位置相手の「背後」から胴を抱える相手と「正面」で組み合う背後を取る戦術的条件のハードルが極めて高い
本場所出現頻度ほぼ0%(数十年見られない幻の技)数年に1回程度(稀に出る大技)後ろ櫓の希少性は全82手中でもトップクラス
必要とされる身体能力背筋力・瞬発的な跳ね上げ・柔軟性強固な腰・引きつけ力・足腰のバネ巨漢力士同士では後ろ櫓の成立は物理的に困難

なぜ本場所で滅多に出ないのか?力士の大型化と相撲力学から見る3大要因

相撲ファンが抱く最大の疑問は、「なぜ後ろ櫓はこれほどまでに滅多に出ない理由があるのか」という点に集約されます。決まり手として日本相撲協会が正式採用しているにもかかわらず、出現率が天文学的な低さにとどまる背景には、土俵上の戦術と力学が絡み合う明確な理由が存在します。

第一の理由は、戦術的な合理性の欠如です。現代の大相撲において、力士が相手の背後を完全に取る場面は決して多くありません。そして、仮に背後を取ることに成功した場合、力士はそのまま背中を押して土俵の外へ出す「送り出し」や、上から相手を押し潰す「送り倒し」を選択するのがセオリーです。一瞬で確実に勝負を決められる場面で、わざわざ相手の巨体を自らの太ももに乗せて持ち上げる必要性が、勝負論として存在しないのです。

第二の理由は、「力士の極端な大型化」です。幕内力士の平均体重は160kg前後で推移しており、中には180kgから200kgを超える巨漢力士も珍しくありません。背後から抱き抱え、片脚の太ももを支点にして跳ね上げるという動作は、仕掛ける側の膝や腰、さらには靭帯に凄まじい負荷を強います。力学的に見て、150kg以上の重量物を不安定な体勢で持ち上げる行為は自爆や大怪我のリスクが高すぎます。

第三の理由は、「自滅(つき手・かばい手)の危険性」です。後ろ櫓を仕掛けようと後ろへ重心を傾けた際、相手が土俵に落ちるよりも先に自分の背中や臀部、あるいは手が土俵についてしまえば、行司軍配は相手に上がります。相手を宙に浮かせる高度な技であるがゆえに、コンマ数秒のズレで自滅を招くリスクを孕んでいます。

活動歴および当時の関連ビジュアル記録
【検証資料 2】活動歴および当時の関連ビジュアル記録(出典:upload.wikimedia.org)

【最新の出現記録と過去の取組】土俵を揺るがした伝説の瞬間とリアルな証言

大相撲の公式記録を振り返ると、後ろ櫓の歴史はまさに「幻」と呼ぶにふさわしいものです。日本相撲協会は2000年12月に決まり手の改定を実施し、従来の70手から現在の82手(および非技5手)へと再編しました。この改定時に新たな特殊技として正式認定された技の一つが後ろ櫓です。

では、改定以降の最新の出現記録はどうなっているのでしょうか。結論から言えば、幕内の本場所において後ろ櫓が宣告された公式記録はゼロです。十両以上のいわゆる「関取」の土俵を含めても、本場所でこの技が決まった瞬間は記録されておらず、幕下以下の取組や稽古場、あるいは巡業の初切(しょっきり)で見られるかどうかの超希少な技となっています。

相撲部屋の関係者や親方衆の証言によると、「後ろ櫓のような変則的な技は、稽古で意図して磨くものではない」と口を揃えます。かつて巡業の土俵でコミカルに技を披露する初切の現場で、力士が観客を沸かせるために後ろ櫓に近い体勢を披露した際、会場がどよめいたというエピソードが残っている程度です。真剣勝負の本場所でこの技が飛び出すことは、現代のスピードとパワーを極めた大相撲の土俵においては「奇跡」に近い現象と言えます。

一般に知られていない盲点とネットの誤解|プロレス技との混同を正す

インターネット上の掲示板やSNSでは、後ろ櫓について少なからず誤解が見受けられます。その最たるものが、「プロレスのジャーマンスープレックスやバックドロップと同じではないか」という混同です。

相手の背後から抱えて後ろに投げるという外見上の共通点からプロレス技を連想するファンが散見されますが、相撲の規則上、相手を頭部から直接土俵に叩きつけるような危険なスープレックス行為は厳しく禁じられています。後ろ櫓の要諦はあくまで「自らの太ももや膝(櫓)を相手の臀部に当てて跳ね上げる」点にあります。相手の重心をテコの原理で無力化し、安全に倒すのが本来の構造であり、力任せに頭から投げ落とすプロレス技とは力学的にも思想的にも完全に別物です。

また、「昭和の四十八手時代から後ろ櫓という名が存在していた」という誤解も存在します。四十八手は江戸時代から続く比喩的な呼び名であり、日本相撲協会が公式に定めた82手とは枠組みが異なります。後ろ櫓は、土俵上で起こり得る極めて稀な決着を分類・網羅するために2000年の技制定で見直された近代的な分類名であることを知る人は、相撲通の中でも一握りです。

【プロの結論】運動力学と戦術眼から読み解く「幻の技」の存在意義

後ろ櫓がこれほど出現しないにもかかわらず、なぜ日本相撲協会は決まり手八十二手からこの技を除外しないのでしょうか。運動力学および相撲史の観点から見ると、そこには「土俵上で生じるあらゆる勝負の決着に厳密な名前を与える」という相撲道ならではの美学が隠されています。

もし後ろ櫓の規定がなければ、力士が偶発的に背後から相手を腿に乗せて倒した際、行司や勝負審判団は「送り倒し」や「送り投げ」といった近似の技で妥協して判定せざるを得なくなります。稀少技であっても技の構造を細かく定義しておくことこそが、勝負の厳格性を保つ生命線なのです。

なお、仮に後ろ櫓を狙える力士がいるとすれば、「小兵で動きが俊敏、相手の懐や背後に一瞬で潜り込めるレスリングや柔道出身の軽量力士」に限られます。一方で、膝や腰に古傷を抱える大型力士や、重心の高い力士にとっては、仕掛けること自体がキャリアを脅かす致命傷に繋がりかねません。実利を重んじる現代大相撲において後ろ櫓を見かける機会はほぼ皆無ですが、その「出なさ」こそが土俵の神聖さと奥深さを物語っています。

公の場での発言・インタビュー報道記録
【検証資料 3】公の場での発言・インタビュー報道記録(出典:magewappa.co.jp)

【後ろ櫓】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:後ろ櫓は本場所の幕内で出たことがありますか?
A1:日本相撲協会が82手を定めた2000年12月の改定以降、幕内の土俵で後ろ櫓が公式に記録された事例はありません。過去の昭和・平成の歴史を遡っても関取レベルの本場所では一度も確認されておらず、事実上の「幻の決まり手」と位置づけられています。

Q2:後ろ櫓と櫓投げの最大の違いは何ですか?
A2:最大の違いは仕掛ける方向です。櫓投げは相手と「正面」から組み合い、差し手側の太ももを相手の内股に跳ね上げて投げる技です。対する後ろ櫓は、相手の「背後」から抱え込み、自分の太ももを相手の尻や腿に当てて浮かせて倒す特殊技に分類されます。

Q3:決まり手八十二手の中で、後ろ櫓と同じくらい珍しい技は何がありますか?
A3:同じく本場所で滅多に見られない超珍手として、相手を肩越しに背負って後ろに反る「撞木反り(しゅもくぞり)」や、相手の足を手で外側に払って倒す「裾埋め(すそうめ)」、相手の後ろから股をすくう「褄取り(つまどり)」などがあります。これらは数十年から一度出るか出ないかの奇跡の技とされています。

まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準

大相撲の知られざる激レア技「後ろ櫓」は、相手の背後から太ももをテコにして跳ね上げるという高度かつアクロバティックな特殊技です。現代の土俵においては、力士の大型化や送り出しなどの合理的戦術の定着により、実戦で目撃できる確率は天文学的に低い水準にとどまっています。

しかし、こうした「めったに出ない技」が公式ルールの中に脈々と息づいていることこそ、千数百年の歴史を誇る大相撲の深遠な魅力です。大相撲中継を観戦する際は、土俵際で力士が相手の背後を取った一瞬の攻防に注目してみてください。セオリー通りの送り出しで決着するのか、それとも歴史を揺るがす奇跡の「後ろ櫓」が飛び出すのか――そんな視点を持つだけで、毎場所の相撲観戦が何倍もスリリングなものになるはずです。 (出典: う しろ やぐら(Yahoo!ニュース)

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